
生誕百年記念特別展の後期は「英太郎と労 絆展」と題して開催いたしました。
英太郎の昭和42年~62年までの作品及び竹中労の関係資料を展示し、テーマは大きく4つに分けました。映画「祇園祭」用の下絵、労の背中の刺青や図書の装幀画、映画「戒厳令の夜」関係の絵画と資料、労がプロデュースした沖縄島唄のレコード・ジャケット原画などです。

昭和10(1935)年にそれまでの挿繪画家としての生活に決別した英太郎に再び絵筆を取らせたのは、昭和42(1967)年夏、労が依頼した映画「祇園祭」の宣伝パンフレット用の下絵でした。
しかし「祇園祭」制作は労の手を離れそれらの絵は未使用のままに終わり、昭和43年10月号の「話の特集」に掲載された労の「週刊誌の害について」という記事のタイトル画として使われただけです。今回は1階に展示してご覧いただきました。(参照・画集 pp.70-71)
2階の第1室は「戒厳令の夜」とレコード・ジャケット関係を中心に展示いたしました。

竹中労の著作展示

戒厳令の夜 絵画展示(画集 pp.88-89 所収)
2階の第2室では竹中労の仕事に関係する資料をご覧いただくようにしました。
労の図書、事務所で発行した逐次刊行物などに竹中英太郎が装幀やカットなどを手がけていますので、その原画など、またディートリッヒ・ディナーショーのポスターも展示に含まれています。
生誕百年竹中英太郎特別展と致しまして前期・後期企画展を平成18年9月15日から平成19年4月8日まで開催しておりましたが、お蔭様で無事終了する事が出来ました。
ご来館下さいました皆様、そしてご尽力下さいました皆様に心からお礼申し上げます。